霧島市観光案内所(霧島神宮 大鳥居横)
〒899-4201
鹿児島県霧島市霧島田口2459-6
TEL :
OPEN : 9:00~17:00
休館日 : 12/30~1/2
※当記事は執筆から1年以上が経過しています。2024年現在、日当山西郷どん村でのレンタサイクルはおこなっておりません。
【DAY2】
前日お酒を楽しんだこともあり早目の就寝だったせいか、目覚めたのはなんと 5:00。
隣で眠る友人をそっと見ると、なんと彼女の目もパッチリ開いてるじゃないですか!
おはよう、早起きだね(笑)
1分1秒無駄にしたくない私たちは早速お部屋の内風呂を溜めて、朝風呂の準備を始めます。
お湯を入れると檜の香りがお風呂全体に広がり良〜い匂い。
お湯が溜まったので早速入浴の準備をしていたら、お庭の窓から「湯加減ど〜お〜?」と覗く怪しい影が…。
怖いよ…(笑)
窓を開けて、透き通る朝の空気をいっぱい吸い込みながら入る朝風呂。なんて贅沢…。早起きをしたお陰で気持ちの良いスタートを切ることが出来ました。
身支度を整えたら朝食へ向かいますよ。食事が準備されているテーブルを見てビックリ!
さすが野鶴亭!朝から手抜きなし!の豪華な朝食。
9 種の小鉢に銀ダラの焼き魚、何より感動したのは自家製豆腐。準備されていた塩や塩昆布と一緒に食べるとこれが絶品!!結構なボリュームだったけれど、みんな残さずペロリと完食。今日も E-bike で走り回る私たちの、エネルギーチャージは完了!
お世話になった野鶴亭の皆さまにご挨拶をして、本日の目的地へと出発です!
2 日目最初に向かったのは、野鶴亭から走る事 40 分ほどの距離にある『ガラス工房弟子丸』。
まずはこちらで、鹿児島県指定の伝統工芸品『薩摩切子』のカット体験をさせて頂くことに。
薩摩切子は島津家第二十八代、島津斉彬によって海外交易品として誕生し、篤姫の嫁入りの品ともなったとか。綺麗にカットされた切子はもちろん全て伝統技を習得した“切子師”がひとつひとつ丁寧に創り上げたもの。本当に美しい…。これまで欲しくてもなかなか手が届かなかった薩摩切子を自分の手で作ることが出来るなんて、嬉しい体験ですよね。
製作に掛かる前に、それぞれの好きな色を選びます。私は一目惚れしたこちらのグリーンに決定!
まずは切子師さんが練習用のグラスを使ってお手本を見せてくれました。
説明によれば、あらかじめ引かれた線に沿って真っ直ぐなぞる様に当てる(カットする)だけ。
うん…。一見、簡単そうに見えるけれど…全然うまく行かない…(笑)
あっちはみ出しこっちはみ出し悲鳴に近い雄叫びを上げながら練習を繰り返す私たちに、“大丈夫!上手ですよ!”なんて優しく声を掛けてくださる伝統師さん。
ありがとうございます…。
一通り練習させてもらったらいよいよ本番。
失敗を恐れるあまり、みんな“先にどうぞ!”と譲り合うので、ここは公平にジャンケン勝負!
負けた人からスタートです(笑)。
時より、“あっ!!!”と声をあげたりしながらも、最後は集中するあまり終始無言。
ゆっくりゆっくり丁寧に、慎重に…思い思いの柄を付けていきます。
何とか完成〜!!!思ったより上手に出来ました。
私たちがカットしたグラスは、切子師さんが仕上げ磨きをして、後日自宅へ郵送してくださるそうです。楽しみ!ありがとうございました!
切子のカット体験に夢中になり時間を忘れていたせいか、気づけばあっという間にお昼前。
さぁ、“ちょっと大人旅”最後の食事となるランチへ向けて出発です。
向かったのは霧島市国分にあるイタリアンレストラン『トラットリア・シン』。
こちらのお店は“見ても味わっても楽しい料理”をコンセプトに、地元生産者さんとの繋がりをとても大事にしているそう。
クチコミでもかなりの高評価だったこともあり一度はお邪魔したかった名店。
旬の食材を使用した料理を提供しているため、日によってメニューが異なるというオーナーのこだわりはそれだけに限らず、化学調味料も一切使用していないそうです。
この日はみんなでパスタランチを頂きました。数種類のパスタの中から好きなパスタを選び、自家製パンと一緒に。美味しい〜!
食後には、霧島市の有村製茶さんのほうじ茶とスパイスのブレンドティーと、
何やら切り株に乗った小さな箱が。宝石箱を開ける子供ように、“ワクワク♪”しながら開いてみると、中には 4 種の可愛いデザートが入っていました。こんな演出も嬉しいですね。
お店の雰囲気もよく、噂通りの名店でした。コース料理を希望の場合は事前予約が必要とのこと。お店のホームページを要チェックですよ!
食事を終え、国分の町を走ること約 10 分。旅の最後にお邪魔したのは鹿児島県指定伝統工芸品『薩摩錫器』を製作している『岩切美巧堂』。
建物に入ると美しい錫器が展示・販売されています。
錫は熱伝導率が高く、保冷や保湿性に優れていることや気密性が高いのが大きな特徴で、薩摩藩士・大久保利通も錫の茶壷を愛用していたとか。
没後 100 年して発見された茶壷の中からは新鮮な茶葉が出てきたという逸話もあるというから驚きです。
錫のタンブラーで飲むビールは何故かいつもキンキンに冷えていて、数倍美味しく感じるのをとても不思議に思っていたけれど、その理由が分かりました!
錫の歴史や特徴を丁寧にご説明頂きながら施設見学を終えたら、錫皿の製作体験を行なっているということなのでみんなでチャレンジ!
まずは成形する前に刻印を入れていきます。好きな文字や数字を刻印できるので、自分用はもちろん大切な人への贈り物にも良いですね。私は旅の記念に、日付と名前を刻みました。
ここからが本番。平な錫板を型にのせ、角を優しく“コンコン”と叩く作業を繰り返し、少しずつ丸みを付けていきます。錫は金属の一種ですが、とても柔らかいので力は必要ありません。
ただし、手作業で形を作っていくので感覚だけが頼り!叩きすぎると曲がり過ぎるし、力が足 りないと曲げが足りない…この調整が難しい…。
展示されている丸皿のように綺麗な縁には出来なかったけれど、15 分ほどで何とか形に。
最後に工房の職人さんに磨き上げてもらったら完成ですよ〜。
これで家の食卓もちょっと豪華に♪
作ったお皿は当日持ち帰ることが出来るので、皆さんも旅の思い出に、是非トライしてみてくださいね。
あっという間だった私たちの“ちょっと大人旅”はこれで終了。
名残惜しいけれど、みんなで出発地点の日当山西郷どん村へと戻り解散です。
途中で少し苦しい思いもしたけれど、平坦な道でも上り坂でも充分なパワーを発揮してくれたE-bike。
体力に自信がない私でもリタイヤすることなく感じることのできた、“風を切る爽快感”。
これまで、自転車は通勤や通学の移動手段として使用するものだとばかり思っていたけれ ど、自転車を使えば、目的地への“移動”も単なる“移動”ではなく、『旅の一部』になるという大事なことを教わった貴重な経験となりました。
今回はクルージングやクラフト体験を中心とした 2 日間だったけれど、日本で初めて国立公園 に指定された霧島は、雄大な自然や温泉、歴史にちなんだスポットなどまだまだ見所いっぱい。
霧島へお越しの際は、ぜひみなさんも“チャリ旅”を検討してみてはいかがでしょうか?
ライター紹介:満崎 千鶴 鹿児島市在住のフリーライター。旅行情報誌向けの県内観光地の取材や鹿児島への移住者紹介記事など幅広く活動中。体験記の執筆は今回が初挑戦。
〒899-4201
鹿児島県霧島市霧島田口2459-6
TEL :
OPEN : 9:00~17:00
休館日 : 12/30~1/2